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織田裕二「幸せになることだけを考えている」
生きることの幸せを実感した
さらに今作にはもう一人重要なキャラクターが登場する。修治が妻の結婚相手として見初めた伊東正藏だ。“ボクの妻と結婚してください。”と修治から奇想天外なお願いをされる伊東を演じた原田泰造についても織田はこう語った。
たとえ完璧な男性を見つけたとしても、いくら愛する家族の未来のためとはいえ、妻の結婚相手として認めることができるだろうか…?織田個人として、余命を宣告されたとしたらどうするか。そんな疑問をぶつけてみるとーー
「僕は修治の考え方になんの疑問も持たなかったです。選択肢のひとつとしてアリだなと思いました。亡くなったあとも修治って人懐っこい笑顔でひょっこり現れそうだし、現実感のないようなところもあるんですよね。最後まで苦しい姿をあまり見せないですし。でもそれこそがこの作品の良さでもあるので、もし自分が修治だったらなんて考え方も吹き飛ぶぐらい説得力のある話なんだと思います」
「世の中の出来事を“楽しい”に変換するのが放送作家だ」という信念で仕事をしてきた修治。本作は死の間際まで自分の仕事=企画屋であることに誇りを持ち、一世一代の大企画を“楽しく”やりとげるという「仕事人を描いた作品」でもある。では個人としては、世の中の出来事をどのように“楽しんで”生きているのだろうか。
「人生は一度きりだ」と強く語る、織田裕二流の人生の楽しみ方とは。