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オダギリジョー「困難は乗り越えるしかない」

CULTURE
個性派俳優・オダギリジョー。10月6日公開の映画『エルネスト』では、キューバ革命の歴史的英雄、チェ・ゲバラからファーストネーム「エルネスト」を授けられ志を貫いて殉じた<もう一人のゲバラ>とも言える日系人フレディ前村ウルタード役で主演を務める。困難な作品に挑みつつも、「仕事なんてどうでもいい」と言い切るオダギリジョー流の人生の楽しみ方について迫った。

「ある意味阪本監督がチェ・ゲバラ、僕がフレディ前村」

『エルネスト』は、阪本順治監督が本作の原案となる書籍『チェ・ゲバラと共に戦ったある日系二世の生涯/革命の侍』(キノブックス刊)と出会ったことから始まった。3年半にわたり、監督は現地に足を運んでリサーチを続けた。オダギリジョーは体重を12キロ絞り、約半年間でスペイン語とフレディ前村の生まれ育ったボリビアの方言を習得。撮影の大半はキューバで行われた。

「監督からオファーをいただいたのが出演のきっかけです。今の日本の映画界で、まず成立するのが難しそうな映画だなと思いましたが、それに敢えて挑戦する監督やプロデューサー陣の『革命』に参加したいと思いました。ある意味監督がチェ・ゲバラで、僕がその想いに賛同したフレディ前村のような感覚ですね」

映画『エルネスト』は歴史ものであり、オリジナル脚本のドラマであり、実在の人物が遺したものを描くドキュメンタリーの要素もある。スペイン語での演技を行ったキューバロケの思い出を聞くと。
「日本の映画撮影現場はみんな本当に優秀ですよ。誠実な日本人が準備に準備を重ねて臨んでいるので、現場でトラブルがあることはあまりありません。だからこそ、どこに行っても海外での撮影では“こんなにトラブルが多いのか”っていう、驚きが毎回必ずあるんです。小物が用意されていなかったり、何かが準備されていない、っていうのはよくあること。時間の使い方も国によって差が出てきますし、働き方もそれぞれです。ましてやキューバは社会主義ですからね、どんなことになるのかと正直なところ不安でいっぱいでした。

でも、キューバの現地スタッフさんは、僕ら日本から来たスタッフに対して、誠意を持って対応してくていました。もちろんモノも足りないし、難しいこともあったと思いますが、だからこそ良い作品を作るというゴールに共に迎えたのではないかと思います。それぞれのパートの方全てが想いを共にしてくれ、日本でもあまり見ないくらい仲の良いチームになっていました。日本の映画に参加する、ということではなく、自分たちの映画として捉えてくれたことが何より嬉しかったですね」
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