OLIVER

玉山鉄二「一人の時は、プライドを捨てて自分をいたわってほしい」

CULTURE

男ならではの苦悩に向き合う

玉山は俳優生活17年目。主演作もあり、経験を積んだ今、仕事の取り組み方が昔とは変化しているそうだ。

「20代の頃と今は仕事の仕方が全く違いますね。昔は“勢い”だったり、どうにかなるっていう根拠のない自信で仕事を乗り切ってた部分がありました。実は、僕の中で苦しんだ時期が過去にあって、そこからは真逆になりました。緊張もするし、臆病だと思いますし、すごく考えるようになった。現場でパニックにならないように、ホームワークでとことん準備をすることをやるようになりましたね。若い頃は考えてないわけじゃなかったと思うけれど、甘えもあったし。今、20年弱やっていてベテランに足を踏み入れようとしているにも関わらず、みんなからできると思われていることができなかったりすると恥ずかしいじゃないですか。“回りからの期待値以下の自分”では生き残っていけないと思うんです。だから“期待を上回るパフォーマンスを出さないといけない”っていう自分の中での敵を作っていつも挑んでいます」

続けて、前述の“苦しんだ時期”について赤裸々に語ってくれた。

「男はみんなあると思う。それが来る時期はきっとみんなバラバラ。僕は20代中盤で来たんです。仕事もプライベートも、取り組み方とか、もう若いだけじゃすまない年齢になった頃、【このままの自分だったら今の仕事を続けることができないんじゃないか】という思いでした。業界は違えど、すべての男の人生においてこの苦悩はあると思うんです。この壁…苦しみを超えてからが男はスタートラインなんじゃないかなと。ただ、そこで“壁”をかわすんじゃなくて、ちゃんと向き合えるかどうかで男の差が出てくるんじゃないかと。僕は今の時点でその苦しみや“壁”を本当に乗り越えきれているかといったら…自分では分からないですね。やっぱり結果を出して『よし、次もできる!』と自信をつけて前進を積み重ねていくしかないですね」

自分の知らない世界に強い興味を抱いている

「実は僕は無趣味な人間でして。本当に情熱をかけているものは仕事くらいしかないんですよね。休日といえば旅行に行きたいなと思うくらいで。俳優としていろいろな人を演じることに“楽しさ”はあると思うんですが…役作りもインプットを楽しんでいるというよりは、自分が良い結果を出すためにやっているものです。

休みの時は自分の作品をあまり見ないんです。いろいろな人の人生の物語や価値観を自分の中に入れるので、頭が固くならないように意識していますね。僕は創作作品よりも、大河、ノンフィクション、企業ものの作品が好きで。他分野のスペシャリストの話に強い興味があります。映像の生々しさがすごく好きで、ドキュメンタリーや毎日やっているニュース、YouTubeで昔のニュース映像はよく見ています。自分とまったくかけ離れている起業家の話や、大企業の決算にまつわる映像を見たり、プレゼンの上手い人もいますよね。自分がこの時代に生きてこれくらい歳を重ねて、さまざまな思想や考え方がある中…あの時代の同じくらいの年代の人はどういう気持ちで生きているんだろう、そういう興味が強いんです。考えて、そのロジックをほどくのが好きなんでしょうね。それが俳優の仕事に生きているのかも」
タグ
  • Facebook
  • Twitter
  • Google+
  • Pinterest

ARTICLES関連記事