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古谷徹(アムロ・レイ)、キャリア50年超えて「理想の自分を追いかけ続ける」

38年間ガンダムが愛され続ける理由

「ストーリー、メカなどなどの多彩な魅力がありますが、実はガンダムは“王道の物語”なんじゃないでしょうか。アムロは最初からスーパースターではなく、戦争という闘わなければいけない状況になって、成長していく。ファンの方たちが一番気持ちを投入しやすいキャラクターじゃないかなと思うんです。成長していくためにはライバルが必要で、シャアという存在がいる。成長しながら強敵のシャアと闘っていく。これも主人公としての王道の姿ですよね」

そうした、王道の物語がファンを掴み、ガンダムシリーズは38年続いてきた。「視聴者の声も昔はファンレターでしたが、今はTwitterで即反応が来ます。それで頑張ろうと思える。時代は変化していますね」と語りながら、昨年古谷が自ら体験した“ファンの変わらぬガンダム愛”エピソードを紹介してくれた。

「これだけ長く続けてこられたのはやっぱりファンの方の愛ですね。昨年、声優業50周年の記念企画として、47都道府県でサイン会を行いました。 “ファンの皆さんのおかげで古谷徹が50年やってこれた、その感謝を直接伝えに行く”というプロジェクトだったんですが、必ずファンの皆さんの方が“ありがとう”と言ってくれるんです。もう何千人という方とお会いして言葉を交わしたのですが、サインして握手した時の笑顔が忘れられません。あぁ、本当に声優と言いう仕事は素晴らしいな、と思えました」

古谷徹の仕事哲学、パフォーマンスを出すための環境を作る

声優としての経歴は51年目に突入する古谷徹。半世紀に渡り第一線で活躍し続ける男の仕事のこだわりについて聞いた。

「僕らの仕事でいうと、一言のセリフに命をかけることです。それに尽きてしまう。プロであるからにはたった一言でお客さんを感動させなければならないと思っています。演技力や感受性も必要ですが、こだわっているのは、制作スタッフや共演者とのチームワークですね。

実際の現場のアフレコのスタジオだけでなく。僕らが“第2スタジオ”って言っている居酒屋でその日の仕事について語り合います。収録スタジオでは話せなかったことも距離が一気に縮まって話せてしまう。その話やアイデアは次の仕事(収録)にすごく生きてくる。連続モノなんかはコミュニケーションが非常に大事だなって思います。飲み会だけでなく、若手が委縮しないように僕らから声をかけたりと現場でも若い子との交流は意識しています。特にゲスト出演みたいな形で初めてその作品に参加される方がいれば、分からないことを気軽に質問できる空気は必ず作るようにしていますね。

昔に比べたら今は飲みに行かなくなったかもしれないですね。それでも、僕らの業界はそういった場で“先輩の話を聞こう”、“スタッフとコミュニケーションを取ろう”と思っている人のほうが伸びますよね。居酒屋に行くのが目的ではなく、コミュニケーションを図るのが目的なので、常にそういう気遣いは意識しています」

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