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(更新: ORICON NEWS

知るだけで「なぜ買ったのか・・・」の後悔が減る 物欲と上手に付き合う方法

Chapter4 
“OK物欲”or“NG物欲”、見極め力を養う実践テク
01 日頃の鍛錬で“神様視点”を手に入れよう

物を買うときに“自分が主人公のストーリーが描けるか”が判断基準だと紹介した。そうは言っても、慣れていないとなかなか難しい。そのスキルを磨く方法とは―。

「日頃から、自分の心に問う作業をクセ付けてください。“本当にこの夕食でいいのか”、“本当にとりあえずビールでいいのか? 他に飲みたいものがあるのでは?”と。これは疲れる作業です。脳は省エネのために、極力考えないようにするクセがありますからね」。

この作業を“メタ認知”という。

神様の視点で、俯瞰的に自分や周りを見ることです。人と話しているときに、“相手がつまらなそうだから、話題を変えよう”とか、車を運転しているときに、“ここでブレーキを踏んだら周りに迷惑がかかるな”とか、物事を俯瞰で考えられる力ですね。一時期、“空気が読める”なんて言葉で表現されましたが。その力が鍛えられると、衝動買いをしそうなときも、“神様視点”で自分を主人公にしたストーリーが描けるか、が判断できるようになります」。
02 明細をしっかり見る。そして反省
昔はクレジットカードより現金のほうがムダ使いしにくいと言われていたが、電子マネー化が加速する昨今、現金だけで生活するのはなかなか時代にそぐわない。

「クレジットカードのほうが、より明細を把握しやすいですよね。自動的に家計簿を付けてくれているようなものです。最近では、クレジットカードを使う人のほうが、ムダ使いが少ないというデータも出ています」。

支出を見える化したほうが脳の働きの視点でみても、ムダ使いには効果的だという。

「人の脳は、間違ったことがあっても正しいと信じたい“正常性バイアス”という働きを持っています。不必要な物を買っても、“必要なモノだったんだ”と思い込みたい。なので、クレジットカードの明細を見て、不必要な支出があったときはしっかり反省することが、次の失敗を防ぐ最善策です」。

まとめ

物欲のメカニズムと、“NG物欲”と“OK物欲”の嗅ぎ分け方、その対処法を紹介した。最後にポイントをおさらい。


【“NG物欲”を防ぐためにしたい11のこと】

1.衝動買いをする前に、できれば3日間、最低でも15分間考えてみよう
 (それでも欲しいと思ったら“OK物欲”)
2.『おすすめ』を買う前に、本当に欲しいか自問自答しよう
3.『最後の一点』『在庫を調べてきますね』に気をつけよう
4.『せっかくいままで払ったんだから』はさらなるムダ使いを生むと知ろう
5.“誰かに自慢したい”は“NG物欲”だと知ろう
6.モノを買うときは、自分が主人公の具体的なストーリーを描こう
7.“いいね!”を求めない、オタク的買い方をしよう
8.同じお金を使うなら、体験型に費やそう
9.俯瞰的に自分を見る“神様視点”を日頃からクセ付けよう
10.クレジットカードの明細はしっかり見よう。そして反省しよう
11.物欲が止まらないときは、他の欲で代替してみよう


「お金を使わないのが、ムダ使いをなくす手っ取り早い方法」と言ってしまえばそれまでだけど、ひたすら我慢して節約して暮らすのも、なんだか心が寂しい気もする。“NG物欲”に惑わされずに物欲と正しく付き合って、幸せ度の高いお金の使い方を手に入れてみては。
Profile
脳神経外科医
菅原 道仁(すがわら みちひと)
脳神経外科医。菅原脳神経外科クリニック院長。クモ膜下出血や脳梗塞といった緊急の脳疾患を専門として、国立国際医療研究センターや北原国際病院(東京・八王子市)に15年間勤務。その診療経験をもとに「人生目標から考える医療」のスタイルを確立し、心や生き方までをサポートする医療を行う。2015年6月に菅原脳神経外科クリニックを開院。誰もが人生を楽しむため、人生目標を達成するための医療を目指し、日々診療にあたっている。
おもな著書には、『成功する人は心配症』(かんき出版)、『そのお金のムダ使い、やめられます』(文響社)、『死ぬまで健康でいられる5つの習慣』(講談社)などがある。
(取材・文/駒場 彩佳)

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