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長澤まさみ「自分のことを諦める人間にはなりたくない」

CULTURE
12歳で芸能界デビューし、その後は数々の話題作に出演するなど着実に女優としてのキャリアを築いてきた長澤まさみ。最新出演作となる映画『追憶』では、岡田准一演じる主人公・四方篤の妻・美那子を繊細に演じた。「国民的」「実力派」といった印象の長澤に、今作の撮影現場で感じたことや、30代を迎えるにあたっての現在の心境などを聞いた。

長い時間をかけて関係性を育てていくのが「家族」

『駅STATION』や『鉄道員(ぽっぽや)』など数々の日本映画の名作を世に送り出してきた監督の降旗康男とキャメラマンの木村大作。巨匠2人が9年ぶりにタッグを組んで挑んだ『追憶』は、主演に岡田准一を迎え、共演に小栗旬など豪華俳優陣が集結したヒューマンサスペンスドラマとなっている。

物語は富山県の漁港で起きた殺人事件から始まる。その事件によって、かつて親友だった男達が刑事・容疑者・被害者として再会。その3人は25年前に親に捨てられた過去を持ち、ある共通の秘密を抱えていた愛する妻にすら話せない秘密を持つ刑事の四方篤(岡田准一)の苦悩を体現するキーパーソンとして、長澤まさみが妻の美那子を演じる。夫である刑事の四方篤とすれ違いの日々を送る美那子という女性を長澤はどのような思いで演じたのだろうか。

「篤と美那子の夫婦関係は終わりつつありますけど、それでも美那子は篤に対して好きだという感情を持ち続けていたのではないかと思いました。“好き”という感情をどうやって篤に伝えたらいいのか、その方法がわからずに息詰ってしまっている。そういう部分をしっかりと表現できるように意識して演じました。劇中で、なかなか思いを伝えてくれない夫の篤が、とあることで美那子を頼るというシーンがあるんです。きっと美那子はこの瞬間をずっと待っていたんじゃないかなと。今は簡単に人とコミュニケーションをとれる時代ですが、篤と美那子のような不器用だけど人間らしい夫婦の関係性に憧れを抱いたり、懐かしい気持ちにもなりました。“相手が心を開く瞬間”を大切にしたいですね」

愛する人にさえ心を開けない刑事の妻という役を通して感じた“夫婦の関係性”についても語ってくれた。
「長い時間をかけてお互いの関係性を育てていくのが夫婦であり家族だと思うので、ある日突然“もうやーめた!”と言って終わらせるなんてことはできませんよね。夫婦は終わらせようと思えばできますけど、“家族”は簡単に終わらせることはできないはず。それぐらい“家族”というのは特別な関係なんだと今作を通して改めて感じました。終わりかけていたとしても、どこか心の深い部分で繋がっているのが夫婦なのかなと。私だけじゃなく観客の方にも、篤と美那子の姿を通してそんな風に感じて頂けるのではないかなと思います」

篤を演じた岡田准一から“この現場は一発本番だよ”とクランクイン前に聞かされていたという。キャメラマンの木村は多重キャメラを使って異なる角度から一気に撮影するという手法を好むため、長澤も “全神経を使って”挑んだ。ところが意外にも気負いのようなものは感じなかったそう。

長澤まさみ スペシャルインタビュー

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